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たまたま

たまたま入った喫茶店で

がたつく西洋椅子に腰掛ける...

堕落

人生の有様をすっとぼけるひと

下賤のものが上級ぶって破滅は遠いと高を括る

根っこを地表にさらす大木...

 

キュービック宮

新参者がやってきた

またもやこの立方体に格納される...

 

歩くアルカホラ

秘境つぎはぎバラックに

ほっぺたの熟れたバッカスは濁密酒場でご法悦

宇宙はなんとも美しく

砂利だの骨だの鉱石だの

蒸留された銀河のお味...

危篤

詠むも詠まぬも危ういリレー
さらば彼の山お焚き上げ 
裸足で離脱
選択的辞世の句...

とどのつまり

今宵の怪人はおしゃべりが過ぎる
ひひひと漏れだした秘密
野に接触する星界に
駆け出しの俳句が染みこむ...

逃走中
夜逃げ同然でここまで来たんです
遅蒔きながら早とちり
人世は追いかけっこなんてよく言ったもので
さながらの非社会人どこどこゆくの…
なにがしかが電気を伝って語りかける
切り株の内奥から
靴底の寺院から
ドビュッシー月の粒子から…
不適格に告ぐ
鉄鋼スプリングの都会は
跳ねているねえ
ぎこちないねえ
戦慄とえんぴつで描かれた
ぎしぎし喘ぐ東京浪漫...