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言い訳

窓のそとは真っ赤なひかりだ
カーテンはばたばた踊っている
(非番の警官がブザーを鳴らします)...

くじら

無私のほとりにやってきて
なるほどそこには何もない
明滅する無数の星たちと
ことばの草原が静観するだけだ...

意識の熱帯

ながく続いた雨は上がりました
我が意識に誰がでるのか紛糾するコンクラーベ
もくもくと煙上がれば
私よすすめ...

漂う

漂っている
ただただ漂っている
雪の気配にぽこんとまるまったアルマジロ科の人物
黒革の手帖に明日の天気が書いてある...

非正規雇用

昨晩ぽろりと歯がとれた
あんなにぴかぴか尖っていたのに
あんなに大事にしていたのに
これはどうやら仕様じゃないな...

芝居

これは愉快だ腹を打て
眼鏡では見えない拍子はひねもす硝子の寺院
これは想像の産物にあらず...

青インクの声はまだまだ遠く
もうちょっとで作法するセキセイインコ
韻が因果で来るならば
黄色のえんぴつ芯が泣く...

縞模様

邪だった縦縞
織り上げられたシークエンス
私的活断層はまぎれもなく
非私的なものだけでつくられる...

今日の朝

遠くプロペラ

まくら返しもそのへんにして

今日はあったかいから

そとに出掛けよう...