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あの落下傘
洋燈の球体にみぞれは濁る
天からの使者にとって
それは未踏の恥じらいだ
斥候は我らの在り処に寝そべった…
記録
落ち度のないわがまま受動体
骨身にしみるプロムナード
足もと散らばる手もとの贋作
戦慄の東京タワー日雇いバイト
故郷の父さん偏屈ライフ…
ニュース
聞こえる
 
蒸気と汽笛が聞こえる
 
聞こえる
緊迫がへそから喉によじのぼるのがきこえる…
胡座と菩薩
好きにやってもようござんす
頭から尻尾まで
ほんとうの骨と
ほんとうの血液と
星がめぐれば金平糖
口から八百出るものと
ありきたりのコミュニズムは同質だ
サイレン
発条仕掛けのライオンが吠える
ビルの屋上にかすかな草を生やし
市の威信をかけてこしらえた...
一九八九年
さあキューブ
デボン紀の唐突で豊穣な
時空をくりぬいた水生立方…
もぐらの火

ただいま噴火したような

もぐら山脈の山伏が

沸き立つマグマの興ずるところ…

ある文筆家の生涯

何も持ち合わせのない人がありました

文明世界から吹いてくる

爛熟の鎌に刈り取られそうな稲もない…

田園帰還

草原の肌を鋼いろの音を立てながら

滑っていく電車を見た

琥珀の灯火を揺らめかせ

使い古されたオークの椅子に赤いベルベットが張られ

昇降式の窓硝子は緑がかった青にゆがんでいる…