遠い雲は食べかけのにしん 博物的にならぶ透明な品種の すべての剥製を集めてみたい おどる水蒸気は拡散し 太陽の風でかたまった 変なたくらみが真綿を湿らせ 限界集落の茅葺きを潤す かたつむりにとって アマガエルにとって 何とも不遜な気象学 人的な粗忽さをしずめて 野に咲く里山を愛ずるには どのみち困難を極めます