なまえのない群像

工房の窓から見える公園の榎は、多くの葉をつけ、日に日に緑を深くしています。
工房に迷い込んでくる虫たちも増えてきました。
虫とり網で蝿を捕まえるのも、慣れたものです。
この作品を作り始めたのは、もう一年も前のこと。
銀に火をあて続けると、ふつふつと溶けはじめ、表面の銀が踊り出し、
まるで生きているかのように一瞬一瞬で姿を変えていきます。
それが楽しくて、長いこと溶かし銀にはまっていました。
その時作っていた作品を、改めてジュエリーに仕立て直してできたのが、
「なまえのない群像」シリーズです。
長い間、コロナウイルスに脅かされてきた私たちは、多くの問いを向けられてきたように思います。
私自身でいうと、ヒューマニズムへの問いや人間と自然の関係について、考えることが増えました。
世界を構成する骨格。
自然そのものについて。
名のないものたちについて。
名前のない、ただそのものたち、をテーマに作ってきた作品です。
指輪、ピアス、イヤーカフ大・小、ヘアカフ大小
イヤーカフ小は耳の上の方につける作品です。
耳輪という部位。
ヘアカフは、後ろに束ねるのは大、
ハーフアップや毛量が少ない人は小がおすすめです。
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